裏世界ピクニック 1巻は、両親を亡くし孤独な生活を送る紙越空魚が、裏世界の存在を知ることから物語が進展していきます。彼女は未知の世界に興味を持ちますが、そこは都市伝説にまつわる怪異や怪奇の存在する異世界でした。命の危険にさらされる中、美女の仁科鳥子と出会い、二人は裏世界の探求を共にすることになります。彼らの前には一体何が待ち受けているのでしょうか？
第１話 くねくねハンティングⅠ
大学生の紙越空魚は廃墟探索を趣味としていました。しかし、彼女は命の危機に直面していました。ある物を目にし、身体が動けなくなってしまったのです。
さらに、身体が固まってしまった場所は、水深の微妙な湿地であり、顔を上げなければ溺れてしまう状況でした。空魚は好奇心で訪れた裏世界で孤独に死ぬ覚悟をしていました。
最後の人生を悲観しているときに、突然呼び声がかかりました。彼女は反応し、呼びかけに答えましたが、思い出してしまったある物のせいで意識を失いかけました。しかし、溺れかけていた彼女を助けてくれたのは、長い金髪の美しい女性、仁科鳥子でした。これが彼女たちの出会いでした。
第２話 くねくねハンティングⅡ
鳥子と出会った空魚は、彼女に無理やり誘われて裏世界に関わってしまった。鳥子の案内で再び裏世界に足を踏み入れ、自分自身を危険にさらした怪異「くねくね」を追い詰めることになる。
空魚は日帰り気分で裏世界に足を踏み入れたはずが、いつの間にか鳥子に巻き込まれてしまったのだ。彼女は自分よりも裏世界に詳しく、どうしてそんなに詳しいのかと尋ねると、彼女は親友から教えてもらったと答える。
彼女の親友は閏間冴月と鳥子の間柄だった。空魚は彼女の行方不明を聞いて言葉を詰まらせる。そのうえ、くねくねに襲われた男性の遺体を発見してしまう。男性の顔から何かが突き破り、水飴のような固まった粘着液で覆われていた。果たして、二人は無事に目的を達成することができるのだろうか？
第３話 八尺様サバイバルⅠ
くねくねを無事にハントし、目的を達成した二人でしたが、問題が発生しました。
空魚の右眼が変色し、青いガラスのような虹彩に変わっていました。
同様に、鳥子の左手の指先も透明になっており、通常ではない変化が起きていました。
二人はくねくねに関連しているのかどうか悩んでいました。どう対処すべきか分かりませんでした。
鳥子は解決策があると言い、裏世界の専門家に相談することを決めました。
それに応じて、空魚も専門家に会いに行くことにしました。専門家はくねくねを退治して手に入れた鏡石を売るため、一緒に行くことになりました。
果たして、この専門家とは誰なのでしょうか？
第４話 八尺様サバイバルⅡ
空魚は、鳥子の親友である閏間冴月を探すために無理矢理付き合わされることになりました。
空魚は自分が便利な道具として扱われているのではないかと不信感を抱き、無計画な鳥子に苛立ちを感じていました。
その最中、彼は陰鬱な男性と出会います。男性は軍用ライフルを持ち、異様な雰囲気を漂わせており、空魚は固まってしまいます。
しかし、鳥子がすぐに拳銃を構え、男性を牽制します。しかし、男性には攻撃の意図はなく、彼はグリッチの存在を示します。彼が投げたボルトは一瞬で消し炭に変わり、空魚と鳥子は戦慄します。果たして、彼は一体何者なのでしょうか？
第５話 八尺様サバイバルⅢ
彼の名前は肋戸といい、ある日突然に消えた妻の美智子を探しに裏世界へと足を踏み入れた人物でした。しかし、彼は裏世界を彷徨って不安定な精神状態に陥り、心を病んでしまいました。空魚を奥さんだと勘違いするほどでした。
妻を見つけるために、彼は様々な手掛かりを辿り、裏世界にたどり着いたのです。そこで彼は鳥子という人物と共感し、協力することを決意します。
空魚は巻き込まれた状況にため息をつきましたが、肋戸は裏世界について本物の知識を持っており、どこにあるのかわからないグリッチの捜索方法を学ぶことができました。
そして、二人はある事実を知ることになります。裏世界には自分たちの世界に干渉している住人が存在しているのです。
果たして、それは真実なのでしょうか？
間章 夜桜お姉さんの深夜配信
小桜は裏世界の研究者で、vtuber夜桜お姉さんとしての動画配信が趣味でした。彼女は眠れない夜に特別なテンションで配信する動画を提供していました。
感想
「裏世界ピクニック」は、ライトノベル作家・宮澤伊織先生による新感覚の怪奇伝奇小説をコミカライズした作品です。漫画家・水野英多先生によって描かれ、原作の魅力を保ちながら面白さを引き出し、都市伝説の怪異や怪奇をオリジナルな表現で描かれています。
1巻では、ヒロインの空魚と鳥子の出会いや、怪異のくねくねを追いかけるエピソード、そして八尺様と都市伝説の怪異との対決など、現代の都市伝説をテーマにした展開が描かれています。
作品は異世界モノと思わせながら、日本の伝奇要素を取り入れ、独自の面白さを持ったストーリーが展開されます。特に注目すべきは、空魚と鳥子の微妙な関係や二人の人生観、そしてドラマ性です。
空魚は家族を失い孤独な人生を送っており、他人を寄せ付けたくないという警戒心を持つ女性です。そんな彼女の心に鳥子が入り込んでくることで、空魚の心境に変化が生じます。
裏世界と現実の世界を歩み、互いを信頼しながら怪異や怪奇に立ち向かう二人の女性の物語。この作品は、そんなヒロインたちの物語を楽しみたい人におすすめです
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