裏世界ピクニック 4巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
主人公の空魚は、裏世界へ一緒に引き摺り込まれた小桜を連れて、鳥子を探す事態になります。
小桜は怖がりで、怪異だらけの裏世界が苦手で、二度と来たくなかったと叫びます。
また、空魚には家族との確執や、なぜ裏世界の入り口を見つけられたのかという秘密があります。
過去と現在が交錯する中で、空魚たちは鳥子を見つけることができるのでしょうか?
第18話 時間、空間、おっさんⅤ
時空のおばさん達によって裏世界へと連れ込まれた空魚と小桜。
空魚は事前に準備していたので問題なかったが、部屋着でサンダル姿の小桜は否応なく空魚についていくだけでした。
気まずい雰囲気の中、唐突に小桜が話し始める。
まず、彼女は脳内のセロトニントランスポーターについて説明する。
遺伝情報が短いと、より恐怖を感じやすくなり、自分はそれが非常に短いために恐怖に耐性がないのだと言う。
裏世界が死ぬほど怖く、二度と行きたくないと小桜は言う。
また、小桜はかつて冴月と共に裏世界に訪れたことがあり、鳥子との出会いについても話す。
冴月と鳥子の関係は果たしてどうなっているのだろうか?
第19話 時間、空間、おっさんⅥ
丘を越えて辿り着いた先は、広々とした沼地でした。
空魚はこの場所を覚えていました。そう、ここは鳥子と偶然出会った場所であり、また因縁めいた出来事が起きた場所でもあるのです。
遠くに見える骨組みの建物は、裏世界への入り口となっており、そこに行けばとりあえず脱出できるということで、二人は向かいます。
そんな状況で、小桜は空魚の体力があるについて話題にします。鳥子についていけることに感心し、空魚がなぜ健脚なのか、何かスポーツをしていたのか尋ねます。
空魚は何気なく、それは趣味のおかげだと答えます。かつて家族との関係が険悪化し、家に居づらくなった空魚は、一人で廃墟探索に赴くことが趣味になっていたのです。
母が早くに亡くなり、家族が怪しい宗教に熱中し、その宗教団体に拉致されそうになったり、家に居づらくなったことで、空魚の過去は波乱万丈でした。
小桜は複雑な生い立ちに深いため息をつくしかありませんでした。
第20話 時間、空間、おっさんⅦ
くねくねの集団と出会した空魚と小桜は、なんとか撃退することができました。
その時、遠方から銃声が聞こえてきます。裏世界では銃声が鳴るのは、おそらく鳥子しかいないと考えます。
空魚はすぐにでも向かおうとしますが、体力の限界を迎え休息を求めている小桜が一緒にいるので無理です。
そんな中、小桜が裏世界では恐怖が成り立ち、恐怖関数によって支配されているという仮説を話し始めます。
果たして、その仮説とは本当なのでしょうか?
第21話 時間、空間、おっさんⅧ
一人で無人の住宅地へ向かった小桜を空魚は、追跡します。
周りを見渡すと、夕日が沈みかけており、夜が迫っています。
裏世界の夜は、恐ろしい怪物が現れる時間帯で、不安になります。
拳銃の弾は尽きてしまい、小桜が残したショットガンの使い方もよくか分かりません。
しかし、この場所は住宅地ではなく、廃墟と化した町でした。
小桜の姿はどこにもありません。
果たして、小桜はこの廃墟の中にいるのでしょうか?
第22話 時間、空間、おっさんⅨ
小桜を見つけた空魚は、ゴーストタウンに隠れた怪異たちの中で一緒に行動することが難しいと判断しました。
空魚は自身の右目の力を使い、小桜を植物と見立てて、他の怪異から襲われないように守りながら、鳥子を探し続けます。
その後、空魚はある事実に気づきます。自分の右目の力は、裏世界の怪異の正体を見破る能力ではなく、裏世界の怪異の一部を認識する能力だということに気づきます。そして、彼女は自分と瓜二つの姿をしたドッペルゲンガーを見つけます。
彼女ならば、鳥子の元へ行く可能性があると感じた空魚は、自分のドッペルゲンガーの後を追います。
果たして、空魚は鳥子を見つけられることができるのでしょうか?
第23話 時間、空間、おっさんⅩ
ようやく見つけた鳥子ですが、彼女は既に怪異に意識を乗っ取られており、空魚の声を遮りながら、怪異に溶け込もうとしていました。
鳥子は身体が消滅するかのように薄くなり、まるで溶けるように消えていく様子でした。
空魚は必死に鳥子を引き留めようとしますが、自分まで巻き込まれることを恐れて、何もすることができません。
鳥子は自分の声を聞かずに、ずっと「冴月、冴月」と呟いています。この様子にイライラした空魚は、感情のままに行動してしまいます。
空魚はショットガンを冴月の姿をした怪異に向け、銃口を構えます。
果たして、銃弾は効果があるのでしょうか?
第24話 きさらぎ駅米軍救出作戦Ⅰ
何はともあれ、裏世界から小桜を救出に成功した空魚ですが、思いがけない出費が発生しました。
迷惑をかけてしまった小桜に対し、お詫びとして焼き肉を奢ることになり、今回の反省会兼食事会が始まります。
気まずい雰囲気の中、鳥子と小桜は絶品の焼肉を楽しんでいます。
裏世界から帰還した小桜の容体を心配していた空魚は、食欲があることを確認し安心します。
そして小桜からは、裏世界の新たな側面やこの気難しい反省会兼食事会について話がされます。
間章 夜が降りて来る前に
裏世界の彼ら、空魚と小桜は、ついにビルの骨組みに辿り着きました。疲れ果てた二人は、身体を温めるために近くにあったドラム缶で焚き火を始めようとしていました。
すると、耳に聞き覚えのある声が響き渡り、小桜はその声に誘われるように歩き出してしまいました。その声はどこか懐かしく、その声を聞いてしまえばどうしても動かずにはいられないと感じていました。そして、その声は冴月の声でした。
小桜は言われるがままに歩き続けました。果たして、この声は本当に冴月の声なのでしょうか?
感想
4巻では、空魚の過去や苦労が明らかにされます。彼女が都市伝説に詳しい理由について考えていましたが、彼女の人生が酷い暗がりにあったという家庭環境のせいだったことが明らかになります。母親の死後、彼女の家庭は崩壊しましたが、それにもかかわらず彼女は前向きに立ち向かっています。彼女のメンタルの強さがうかがえます。また、彼女が小桜を抱きしめて温めようとする場面などから、彼女は意外にも天然なのかもしれません。
空魚は無事に鳥子を見つけ出すことに成功しましたが、裏世界の謎はますます深まり、今後の展開が気になります。冴月の行方もわかりませんし、裏世界には恐怖だけが存在する理由や怪異の謎にも触れていくなど、空魚たちの未来が気になります。
冴月の存在や裏世界の秘密など、まだ解き明かされていない謎が多くあります。彼女たちは確信へと辿り着くことができるのか、気になりますね。
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